2015年、春に「Music Sommelier Award」を開催します。

1.CDショップ大賞
2. Live performance Award
3. Technical Engineer Award

この三つを柱にします。
つまりは「音楽賞」「ライブ賞」「スタッフ賞」の三つを対象として表彰します。

総称して「Music Sommelier Award」です。

CDショップ大賞で築き上げたブランディング。
売り手側の都合が一切入らない日本で唯一公正に作品を選出する賞である事。

この賞の運営方法を中心に、音楽商品に加えて、一期一会のライブパフォーマンスと、これらを創り上げてきた裏方スタッフに光を当てたいと考えた訳です。

つまりは、日本版グラミー賞です。

これを実施出来るのは我々ミュージックソムリエ協会だけです。
レコード大賞を今更どういじくっても、生活者視線を取り戻す事は無理でしょう。業界内部の都合が入り過ぎです。

紅白歌合戦は結局歌合戦に過ぎないのです。視聴率に縛られている時点で、ハイダメ。

今、音楽の質どんどん下がってませんか?
簡単キットで作られる音楽ばかりだと思いませんか?
人生の宝物にもなり得る音楽作品に最近出会いましたか?この国で作られた音楽で。

欧米では今でも創られています。

今回グラミー賞の年間最優秀楽曲賞に選出されたニュージーランド出身17歳のロードが歌う「ロイヤルズ」に明確に現れていいますが、これはプロデューサーの判断が素晴らしいと思いました。

殆どベースとパーカッションとコーラスと歌だけで創り上げた作品でずが、とてつもなくクオリティは高いし、エモーショナルです。

これはロード、彼女のパフォーマンス能力もさることながら、この手法で表現したスタッフの判断が素晴らしい。

制作費掛ければいいってもんじゃない。大事なのはアイディア。
今やDTMは金掛からない。極端な話、只でも出来る。しかし手間賃じゃない、制作者の賃金は。

「だってPC上で全部完結するじゃない」

この考えが殺してやりたいくらいに間違っています。ネタもアイディアもクリエイターの頭ん中にある。それは依頼する人の引き出しの中じゃないんです。それに対して対価を払える土壌作りが大事でしょう。

ライブでも、制作費が少ないならばその中で工夫しますよね。結果、オーディエンスが満足出来るものを創り上げている人達がいる。称えるべきです。金ももらえない、評価もされないでは、高みを目指す気持ちが失われ、ただのルーティーンワークになってしまいます。
レコーディングもライブもミュージシャンだけで創り上げているわけではない。

世界に誇れる裏方のクリエイター達がいるから、感動を届けられる。これは世界にもっとアピールすべきだと思います。音楽で輸出出来るのはミュージシャンだけではありません。

表彰しましょうよ。

佐久間正英さん、亡くなってしまわれたけれど、普通に考えれば間違いなく音楽業界に貢献した「殿堂」入りだと思います。

今、この創り手に焦点を当てなければ、日本の音楽はますますダメになってゆくでしょう。
クリエイター達、裏方さん達が新しい手法、アイディアを生み出してきたからこそ、ミュージシャン、アーティスト達は自分を表現出来る。逆も然り。ミュージシャン達が求め続けたからこそ、産まれた技術がある。

つまりは、作品力、パフォーマンス、技術、全てが一体となって初めて感動は生まれるのです。
すでにACPC、音制連、レ協、に働きかけてます。

来年、春開催を目指して動き始めます。



今回で第6回を迎える「CDショップ大賞
全国のCDショップ店員を対象に、CDショップ店員が選んだ

「行かなきゃ会えない 音がある」

をキャッチフレーズに、CDショップ店員の投票のみで選出される賞である。


全国の書店員の投票に依って決する「本屋大賞」があるが

CD
ショップ大賞は、これを模範にして創られたものである。(本屋大賞事務局とも連携中)

この賞に取り組んでから
7年が経つ。この賞を思いついて立ち上げた時から今までのさまざまな出来事を書ける事は書く、書けない事も・・・書くかもしれない。勢いによる。
誰がなに言ったとか、言わないとか、でも言っちゃったとか、暴露話はしたくないけれど、面白ければ書く。だって滑稽な話沢山あるんだもの。あくまでもCDショップ大賞とCDショップで働く人達の為に書く。断じてレコードメーカーの為ではない事を付記しつつ、これから連載として始める。多分、第6CDショップ大賞の発表まで続くだろう。勿論こればかりにはならない。他の事も書くけどね。では、まずは連載第一回目。

 

NPO法人ミュージックソムリエ協会を発足させてからそろそろ8年になる。

設立当初は、全く誰からも支持されなかった。レコードメーカーも、CDショップチェーン店からも


そんな人材は不要」

「売れる物を作れる社員がいればいい」

「レジ周りを混雑させない事で頭いっぱいなんだ」と言われてしまった。

商品知識も、音楽知識も必要ない、と言われてしまったのだ。


我々の頭の中にはかつての六本木WAVEが浮かんでいた。かつての街のレコードショップのお兄さん達の再来を描いていた。「これを聴いたら次はこれを聴くといいよ」新しい音楽は常にラジオと街のレコードショップから手に入れていた、もとい耳に入れていた時代。

 しかーし厳しい現実、ソムリエ不要と言われまくり消沈の中、ある日書店の店頭で見た


「本屋大賞決定
!!


POP。この本屋大賞は第一回から注目していて、自分でも受賞作品は読んでいたのだが、・・・あ、これをCDショップでやればいいんだ・・・とひらめいた。閃いてしまった。

 

誰かに先越されちゃイカン、とばかりにすぐさま本屋大賞の事務局に連絡し、その日の内に「本の雑誌社」のS江氏に面会を取り付けた。

実は音楽業界でも同じ事をやりたいのですが

「どんどんやっちゃってください。そもそも、本屋の手描き
POPは音楽ショップのPOPの手法を取り入れたのですから」

 

という事で、トントン拍子に話は進んだ。当初これはイケル、と一般社団法人日本レコード協会に協賛話を持ちかけたのだが、当時の担当者は「本屋大賞」の存在をご存知なかった。が為、しばらく棚上げになった。その間にも我々は話を進め、チェーン店の売り場責任者や本部の人達に積極的に話を持ちかけ、良い感触を得ていた。


「川下発想」


「本屋大賞」の事務局からまず学んだのがこの発想である。

「上意下達」つまり上から指示されたものは「バズも起きなければ運動にもなりにくい」という事である。

既に来年度の第1回CDショップ大賞の実施日も決め連日、北は北海道から南は沖縄まで片っ端からCDショップに電話して、賞の内容、理念を説き続けた。当協会の副理事長の吉川がレコードメーカーの営業、販促を経験し、全国の店とも顔つなぎが出来ていたからこそやれた事だと思う。

そんな暮れの事、あるCDショップチェーン店の本部の方から奇妙な問い合わせが舞い込んだ。CXの朝の番組「めざましテレビ」で「CD屋大賞」なる企画が持ち上がっていると言うのだ。


局から投票用紙が送られてきて、各店の票をまとめて欲しいと依頼されたらしい。頼まれた側は混乱した。我々の「
CDショップ大賞」と関連しているのか?その後、他のチェーン店からも問い合わせが相次いだ。


「やばい、抜かれたか
?


どこかから話が漏れて企画を盗まれたのかと思ったのだ。しかし、考えてみれば誰でも思いつく事だ。その年の「本屋大賞」受賞作品はリリーフランキーさんの「東京タワー」だった。受賞の時点で既に
100万部を達成していた。受賞後、200万部を越えた。ドラマ化、映画化され、もはや社会現象化していた。

 

このブームを利用してCDショップで実施してみればなどというアイディアは我々の専売特許ではない。ただ、この時点では既に「CDショップ大賞」という名称を商標登録していた。思いついた時点で、まずおこなった事がこの商標登録である。数ヶ月前に登録済みだった。「CD屋大賞」も当然考えたが、一般の人達がCD屋という言葉を使用しない事はリサーチ済みだった。

正直この「CD屋大賞」の先駆けで、CDショップ大賞は頓挫するとも考えた。ただ、これが局を上げての企画ではなく、「いち」モーニングワイドの中の番組企画だと知り、とにかく情勢を眺める事にした。
翌年明け、結果が発表された。

1位 「千の風になって」秋川雅史

2位 「Flaver Of Life」宇多田ヒカル

3位 「愛唄」GreeeeN

4位 「蕾」コブクロ

5位 「Love so sweet」嵐

ちなみに、当時のオリコン年間ランキングが次だ。

1位 「千の風になって」秋川雅史

2位 「Flaver Of Life」宇多田ヒカル

3位 「蕾」コブクロ

4位 「Love so sweet」嵐

5位 「Keep the faithKAT-TUN

 

正直愕然とした。

CDショップ独自の賞なんて今さら創る意味ないんじゃねーの・・・?

 

しかし、結果的にはこの「CD屋大賞」なるものを先に実施してくれたお陰で、キャッチコピーも投票方法も見直す事が出来たと思っている。CD屋大賞のいきさつをチェーン店の様々な人達にインタビューし、判明した事。いきなり本部から投票用紙が回ってきて、明日まで書いて提出するように、との業務通達。

言われるがままに適当に書いて提出した店員が多かったようだ。

結果、オリコンと殆ど変わらないチャートが出来上がった模様。

この結果には番組スタッフも頭を抱えた事だろう。

「やる意味なかったじゃん」

チャンチャン。ごくろーさま。そしてありがと。

この企画は見事に一回こっきりで終了した。

尚、この結果を受けて考えられた第1CDショップ大賞のコピーは

 

「この国には、過小評価されている音楽が多すぎる」
である。
後にこのコピーが足かせになってトホホになってしまったのは次回。to be continued

毎度、この最終投票になると、勿論その前からだけど、業界を暗躍するわけだ。
て、言っても脅したりすかしたり、なんてことではない。票読みしながら、考えられるアーティストのスケジュール確認。
これがなかなか大変で、ノミネートの票数で当たりをつけると、往々にして外れる。それでも、このアーティストが決まった場合は今回は授賞式参加は無理だな、その場合は特別賞の誰かに出てもらわねば、などと考える。
まあ、今までの所、第一回の「相対性理論」以外は全部出演してくれたが、今回も非常に混線している。

「まだ、ブレイクしていない、ネクストブレイクな作品」


に、投票してもらいたいのだけれども、投票数が伸びれば伸びる程、CDショップに勤める一般人的素人の票が伸びてしまう。

・・・おまえら、売り手のプロとしてどーなんだよ、その選択・・・


みたいな票が伸びるのだ。

今週一週間。まだまだ10%の開票だからあたふたしてもしゃあないけど。

最終投票はホント読めない。


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